一般就労後の安定(順調)ケースと不安定(困難)ケースについて
2024-08-07 投稿
当施設で就労定着支援担当をしています。主に当施設の就労継続支援の利用を卒業された方々の一般就労後の定着支援サポートを行っております。 今回は今まで一般就労された方々の一般就労後の傾向を基に、不安定(困難)ケースと安定(順調)ケースについて記載していきたいと思います。下記は不安定ケースと安定ケースになります。
安定(順調)ケース
- 欠勤は年に数回のみで安定して出勤できている
- 体調管理ができている
- 仕事にやりがいを感じている
- 周囲の理解を得ることができている
- 相談できる相手がいる
- 自己発信が苦手な場合もあるが、必要なコミュニケーションがとれる
不安定(困難)ケース
- 週に1回程度欠勤(当日欠勤が多い)
- 遅刻や早退が多い
- 体調管理が難しい
- 対人関係でのトラブル
- 自身での金銭管理が難しい
不安定ケースでは、生活リズムが整いにくい方が多い傾向にあります。体調管理が難しいために遅刻や早退、欠勤が多くなり、日常生活の調整が必要となる場合が多いです。
安定ケースでは、自身で食事面や睡眠、薬の服用などの体調管理をしっかり行っていることが多いです。その結果、ほぼ欠勤なく出勤することができ、規則正しい生活を送ることで、就労を安定的に継続できる傾向があります。
上記のような不安定ケースに対して、当施設では利用者の出勤率を8割以上に安定させるため、生活リズムの構築を第一に考えています。一般就労をするにあたり、生活リズムの構築は基盤となります。特に入所される利用者の方々は生活習慣が乱れがちなため、生活リズムを整えることが非常に重要です。
生活リズムの基盤が整ってくると、次のステップとして社会適応スキルを身につけることが重要になります。当施設では企業内訓練(施設外就労)を多く提供しており、一般就労に近い環境で就労訓練を行っています。訓練では支援員が付き添い、対人スキル、コミュニケーション能力、チームワークスキルなど、社会に適応するための様々な力を身につけることができます。
当施設では育成方針を通じて、就労後に安定ケースの方々を増やし、利用者が社会的自立を達成できるよう支援を行っております。